世界初の自動追尾機能 4K撮影可能な水中ドローン「BW Space」が正式に日本で登場
水中ロボットの総合メーカーであるYoucan Robot(日本支社:株式会社Youcan Robotics Japan。以下、Youcan Robot)から世界初の機能を搭載した水中ドローン「BW Space」が日本で発売されます
現在はクラウドファンディングサイト「Makuake」にて早期限定割引価格で予約受付中。クラウドファンディングが不安だという方にはオートバックスでも先行予約が始まっています
どのようなドローンなのか詳細をご紹介したいと思います
水中ドローン BW Spaceの特徴
※画像出典:Youcan Robot
海外のクラウドファンディングサイト「Kickstarter」や「indiegogo」でも絶大な人気を博した水中ドローンがこちらの「BW Space」です
最大の売りは、水中ドローンとしては世界初となる機能を備えていること。それがこちら
- 知的自動追尾
- 知的自動調光
- 知的自動方向修正
の3つの機能。当ドローンのキャッチコピーである「知的水中ドローン」をあらわす機能となっています
知的自動追尾は、水中のダイバーをターゲットにして0.5m~5mの範囲で自動追尾を行ってくれるという機能になっています。手動操縦よりも滑らかな映像を可能とするほか、ピント合わせも自動であるためクリアな撮影が可能となっています。水中に複数のダイバーが現れたり、透明性が低下するなど安全な追尾ができなくなった際には自動で追尾をオフにしてくれるという安全設計
また、現時点ではダイバーのみが対象ですが、将来的にはソフトウェアのアップデートによって物体に対しても追尾ができるようにしたいという考えであることも明かされています
知的自動調光は、周りの環境に合わせて「BW Space」に搭載された2つのLEDライトの明るさを最適な明るさへと自動調節してくれる機能です。最適な明るさを自動で判別してくれるので手動で細かく調節する煩雑さが減ることに加え、バッテリーの節約にもなります
知的自動方向修正は、水中ドローンならではといった機能なのですが、潮や波の影響を受けてドローンの姿勢が変化してしまった場合に内蔵センサーが即座に検知し、モーターによって機体を修正し真っすぐに進めるようにしてくれる機能となっています
BW Spaceの仕様
※画像出典:Youcan Robot
「BW Space」の主な特徴として以下の点が挙げられます
まず、センサーは安心のSONY製1/1.7インチセンサーとなっており、撮影可能な動画サイズは最大で4K/30fpsに対応しています。フルHDなら60fps撮影も可能。センサーサイズが1/2.3ではなく1/1.7インチというのが映りにこだわってくれている感じがして好印象ですね
それに加えてレンズの明るさもF1.4とかなり明るいレンズを搭載しています。水中は暗所ですので明るいレンズ搭載はかなり有難いと同時に必須であるとも言えます。FOV(画角)は空気中で110°と広角です
最大深度は100mとなっており、テザー(通信ケーブル)も50m、100m、150mと3種類ラインナップされています。筆者(講師:江間)も水中ドローンを使っていたことがありますが、このテザーというのが曲者で、短いと思うように移動できないですし、かといって長すぎると取り回しがかなり大変になります。そういう意味では現場に合わせて最適なテザーを選択できるこの方式は素晴らしいと思います
もちろん、深度維持機能が付いていますので水中ホバリングも可能です
撮影される映像は最大1080pでリアルタイム視聴が可能となっており、美麗な画面を確認しながら水中撮影が楽しめます。使用するアプリ「Youcan Dive」はiOS/Androidのどちらにも対応しておりますのでその点も安心ですね
操縦はスマートフォン単体でも可能ですが、専用コントローラーも用意されています。ドローンスクール講師の立場から言うと、やはりプロポを使って慎重で安全な操縦をしてほしいとは思いますが、コントローラー同梱版の方は少しお値段が高くなってしまうのが悩ましいところです
バッテリーは最長7時間もちます。水中ドローンは空中と違ってバッテリーの持続時間が長いこともメリットの一つですね。本機であれば一度充電しておけばその日のミッションは心配いらないぐらいの持続性があることになります
また、今回日本で正式販売されるという形になりますので日本の技術適合認証(通称、技適)をきちんと受けているのもポイントが高いです。サポートも日本支社が行ってくれますので初めての方でも安心だと思いますよ。これまでの水中ドローンはこれが無かったので辛かったです
その他の仕様は以下の通り
- サイズ:52×39×14cm
- 重量:4.2kg
- 最大速度:1.5m/s
- バッテリー容量:12800mAh
- フル充電時間:4.5時間
- 照明:最大2760ルーメン(1380ルーメン×2)
- 写真解像度:1200万画素
- ISO感度:100-3200
- 記録形式:静止画/JPG 動画/AVI
- 記録容量:最大128GB
- 価格:約20万円前後(スペックによって異なる)
となっています。気になる点があるとすれば記録形式ぐらいでしょうか。RAWで撮れたら…とまでは言いませんが、せめて動画はMP4で撮りたいところです。非圧縮AVIだとざっくり計算しても5分の4K動画を撮るだけで35GB超のデータサイズとなてしまいますので、誤表記であることを願います
活用分野は?
※画像出典:Youcan Robot
とこのように、微妙に気になる点はあるもののこれまでに登場したこのクラスの水中ドローンの中では間違いなく断トツの性能であり、コストパフォーマンスも非常に高い製品となっています
これだけのスペックを持っていればダイビングや釣りでの趣味としての撮影はもちろんのこと、水中探査、点検、漁業(定置網の監視など)、科学研究等で幅広く使っていけるのではないかと思います。ただし筆者の経験から補足しておくと、日本の海や湖沼は透明度が低い場所も多く、そうした場所での利用は慎重になったほうが良いとも思います。ある程度見通しのきく水中であれば、「BW Space」は非常に良いツールとなってあなたを助けてくれるのではないかと思いますよ
なおクラウドファンディングサイト「Makuake」では早期割引として30~40%の割引価格で予約を受け付けています
スタンダードセットであれば121,824円(税込)から購入可能ですので、興味ある方は検討してみてはいかがでしょうか?
関連ページ
Youcan Robot公式サイト:http://www.youcanrobot.com/product/
Makuake プロジェクトページ:https://www.makuake.com/project/bwspace/